《ここるね総研》がお送りする、
【女性のカイシャ人生】
の2回目です。
前回(【女性のカイシャ人生!①】会社員女性の「アラサー問題」とは何か?《ここるね総研》)
お話したように、女性のライフイベントが、
キャリアを、
いや、女性一人ひとりの仕事のパフォーマンスを
大きく左右していると言えます。
おそらく30歳前後のキャリアって、
一番重要な時期の一つではないかと思います。
あるいは、年齢で言えば一般的には30歳前後ですけど、
一つの仕事の経験年数としては5年ぐらいから十数年ぐらいでしょうか。
それくらいの時期です。
なぜか、分かりますか?
それぐらいまでは、一担当者、あるいは現場の小チームのリーダーといった
役割が中心です。
そこまでは、「女性ならでは」の強みが活かせるんですね。
けれども、その時期を過ぎると、
「女性ならでは」の部分が足を引っ張ることが多くなってきます。
(もちろん、しつこいようですが、一般論です。)
責任が重くなってくるからです。
それと同じ意味ですが、
会社にとっての重要性も出てきます。
残念ながら、会社って、男性社会に偏っています。
男性が、ほぼ男性だけで、男性のロジックに基づいて作った社会で、
それが組織文化として今でも残っています。
現状の男女人数比率の問題でもないのです。
「女性は、好むと好まざるとに限らず、男性社会に合わせてあげる」
必要があります。
それは具体的にどういうことか?
それをお話する前に、
簡単なセルフチェックのテストをやってみましょう。
以下の項目のうち、
あなた自身はいくつ当てはまりますか?
(あなたが属する会社や組織でのことを想定してください。)
■ 同じチームのメンバーとは、だいたい誰とでも仲良くする必要があると思い、
フラットで良い関係を築くことが多い。
■ 職場で困っている人がいたら、なんとかして助けてあげたいという気持ちから、
自分の仕事の範囲外でも手助けしたことがある。
■ 今までに「自分のやりたいことって、一体何だろう?」と悩んだことが2回以上ある。
■ 自分から好んでスポーツ新聞を読んだことはほとんどない。
● 今までに、チームスポーツを(個人競技ではなく)体育の授業以外で2年以上やったことがある。
● 今までに、男性中心の組織にいて、役員や管理的立場を1年以上やったことがある。
● 今までに、1000人以上の組織全体の調査・分析や戦略・政策立案を2年以上やったことがある。
● 今までに、話し合いの場で、結論を出すことを繰り返した経験がある。
● 今までに、論理的な説明をすることが強く求められ続けた経験がある。
● 今までに、どこかの国や地域、世界、またはどこかの業界などの全体について研究したことが2年以上ある。
最初の4つ(■)では、もし1つに当てはまったらマイナス1点です。
4つとも当てはまったら、マイナス4点です。
その他の6つ(●)では、1つ+1点です。
マイナス4点から6点までが付きますね。
あなたは何点でしたか?
それがつまり、「男性社会適応度」とでも言うものです。
プラスだったら、あなたは男性社会でも問題なくやっていけると思います。
0点以下は、問題があります。
経験年数が若いうちに任せられる仕事は、
0点以下でもそんなに問題はありません。
しかし、男性社会で一定以上の責任を負うとなると、
プラスでないと難しいと思います。
そこが、『アラサー問題』、
つまり、来るべきライフイベントを考え、思い悩んで、
モチベーションが下がってしまうという時期にこそ、
一番訓練されるべきポイントばかりなんです。
男性では、この時期に非常に鍛えられるケースがあります。
もちろん、鍛えられない人の方が多いのですが、
チャンスはある程度、均等にあるはずなんです。
男性には。
で、ここの局面で鍛えられることというのは、
女性が不得意なことが多いんです。
仕方ないんですよ。男性社会ですから。
そこで生きていくなら、ある程度は合わせてあげなきゃいけない。
でも、「男っぽく」なる必要もないと思うのです。
以前の、「日本のカイシャ組織という男性社会で、
女性が生きていく」ことができていた女性たちは、
おそらく、男性社会で何が求められているかが
具体的にはよく分からないから
「とりあえず男っぽく」してみたんだと思います。
そうして経験から学んでいくうちに
不得意を克服できたんだろうと思います。
それって、凄い努力だったと思います。
しかし、もうちょっとピンポイントに、
「男性社会で何が求められるか?」
が言えますので、
すべてを男っぽくする必要もないです。
むしろ、女性であることを大事にしながら、
不得意をなんとかして
カイシャライフを楽しんでいただきたいな、と思うのです。
では、女性特有の「不得意」とは何か。
男性社会で求められることとは何か。
いくつかありますので、
次回から1つずつ取り上げていきたいと思います。