「妊娠と新型コロナワクチン接種」について

2021/07/26

産婦人科医の谷内 麻子です。

まだまだコロナが落ち着く状況ではなく、心配した日々を送っている方も多いと思います。
今回は産婦人科医の立場から、「妊娠と新型コロナワクチン接種」について説明します。

皆さんはもう新型コロナワクチンの接種はすみましたか?
ワクチン賛成派、反対派、いろいろ意見はあるかと思いますが、
人と接するお仕事をしている方にはぜひ受けていただきたいと思います。

中には、

「今妊活中だからワクチン打っていいのかな?」
「妊娠中だけど、ワクチンはどうなの?」

と、不安に思ってる方もいるかと思います。

新型コロナワクチン接種が、妊娠経過や生まれてくる赤ちゃんに影響することはないと考えられています。
mRNAワクチン自体が新しいワクチンなので、長期的な影響については情報が無い
というのが現状ではありますが、妊娠に関してマイナスの報告はありません。

妊活中の方は、妊娠成立する前にコロナワクチン接種を受けることがすすめられています。
もし妊娠成立に気づかず接種を受けていたり、
2回目の接種の前に妊娠成立したとしても問題はありません。

日本産科婦人科学会では妊婦さんのコロナワクチン接種
について、「妊娠12週以降に」受けるようすすめています。

これは、コロナワクチンが妊娠に影響するからではありません。
実際、妊娠に気づかずコロナワクチンの接種を受けた場合でも
なんら妊娠経過や胎児に影響は出ていません。

妊娠12週までの時期は、流産などおきやすいため、
「ワクチン接種を受けたために流産したのかも?」という不安を生むことがないよう、
その時期を避けて接種することが勧められています。
これは日本独自のルールです。

妊婦さんが新型コロナワクチンの接種を受けた場合、
胎盤を通して、赤ちゃんの体内でもしっかり抗体が作られることが確認されています。

ぜひ皆さんには「妊娠と新型コロナワクチン」について
正しく理解していただきたいと思います。

産婦人科医 谷内 麻子

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