現役矯正歯科医が教える、矯正歯科治療の現状について ~その5~

2019/09/18

 

こんにちは!

 

 

矯正歯科治療によって「アンチエイジング」から「体のバランス」に至るまで

人のトータルビューティーを手掛けている、宮島悠旗と申します。

 

 

前回に引き続き、矯正歯科治療の現状について

実際に矯正歯科治療をした人たちのエピソードも

まじえながら紹介していきたいと思います!

 

 

 

 

前回、矯正歯科治療の際に、「痛みが起こる原因」や「タイミング」が

主に3つあるとお伝えしました。

 

 

①矯正装置を調整して歯が動く時に感じる痛み

②矯正装置で舌や粘膜が擦れてできる、口内炎の痛み

③装置を外す時に歯に力がかかるために感じる痛み

 

 

 

この3つになります。

 

 

前回、②についてお話しました。

 

 

今回は

③装置を外す時に歯に力がかかるために感じる痛み

について、詳しく説明していきたいと思います。

 

 

矯正装置には患者さんが自分で取り外しして使用する可撤式装置と

患者さんは取り外さず通院した時に歯科医師が調整のために

取り外して使用する固定式装置があります。

 

 

可撤式装置と固定式装置には、それぞれ長所と短所があり

年齢や歯並びの状態によっても使い分けるため

一概にどちらが優れているといえるものではありません。

 

 

〝装置を外す時に起こる痛み〟というのは

このうちの固定式装置の場合にあてはまるものです。

 

 

固定式装置の利点の一つに〝より確実に成果が出る〟ということがありますが

欠点の一つに装置を歯から外す時に痛いという点もあります。

 

 

しかし装着している矯正装置を外す時の痛みは

極言すれば一瞬で終わります。

 

 

固定式ブラケット矯正の装置は自分で取り外しができず

装置があるせいで歯ブラシの届きにくい箇所も出てきます。

 

 

歯に挟まりやすいものは、最初から

あまり食べないようにしたほうがいいと思います。

 

 

矯正装置を調整したあとの数日間はどうしても痛みを感じやすいため

お粥やスープ、やわらかい麺類など、噛む力のあまりいらないメニューを

摂るようにすすめています。

 

 

歯科治療を受けさせようか考えた時

「矯正歯科治療はとても痛いものだから……」

という理由で、自分の子どもに矯正歯科治療を

すすめることをためらう人がいます。

 

 

これは憶測ですが、そういう人は痛みに耐えかねて

矯正歯科治療を途中でやめてしまったか、最後まで続けても

期待していたような効果を得られなかったケースが多いのではないでしょうか。

 

 

美しい歯並びになった喜びよりも「痛かった」という記憶が大きい点で

矯正歯科医としては残念な結果だと言わざるを得ません。

 

 

そういう人に知ってほしいのは

今は矯正歯科治療の技術も

装置も、格段に進歩している

ということです。

 

 

現在の矯正歯科治療は痛みへの配慮がなされており

特に装置や器具自体が進歩して、無駄な苦痛を極力抑えるつくりになっています。

親世代の経験を、そのまま今に置きかえることのできない時代なのです。

 

 

いずれにしても、何らかの痛みやトラブルがある場合には

ひとりで我慢せず、すぐに矯正歯科医に相談するようにしましょう。

 

 

きちんとした治療を心がけている矯正歯科医は

痛みに対する配慮も行き届いているものです。

 

 

過去の治療経験で多くの「痛みの対処法」を蓄積していますから、

その中で最適な方法をアドバイスしてくれるでしょう。

 

 

そして、痛みがゼロのまま矯正歯科治療を終えられる人はまれですが

もしつらくなったら矯正後の自分の姿を思い描いてください。

 

「ウエディングドレスの似合う

歯並びになるためだから」

 

とか

「これを乗り越えれば、

スペアリブを思いきり食いちぎれる!」

 

など、矯正後に楽しみをもっている人は

痛みと上手につき合うことができます。

 

 

きれいな歯並びを手に入れたあかつきには

矯正中の痛みも自分が頑張れた証となります。

 

 

矯正の経験自体が「いい思い出」といえるようになります。

ぜひ、治療をポジティブにとらえていただきたいと思います。

 

 

 

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