今回は「女性のためのヨガ協会」の代表を務めていらっしゃる、仁平美香さんにお話を伺ってきました。
「女性のための…」ということで、ここるねと共通項があるのではないかな、と思い、ご連絡したところ、快くインタビューを受けてくださりました。
ここるね:
仁平さんは色々とメディアに出ていらっしゃいますね。
仁平さん:
ヨガ講師であり、整体を行うセラピストでもあります。そして、栄養士の資格を持っています。
女性のためのヨガ協会の業務や、直接指導する仕事が中心ですが、ここ数年は、身体全般について様々な監修や執筆の機会を頂くことも多くなってきました。
書籍もヨガだけでなく、整体に関するものや、栄養士の知識を活かして、身体とこころにうれしいレシピ本を監修させて頂いたこともあります。
ここるね:
なるほど、実に幅広いですね。「女性のためのヨガ協会」をやることになったきっかけがあったんですか?
仁平さん:
私は、代々木にあるヨガの専門スクールおよび整体院を運営している会社に属していまして、ここ10年ほどは特に女性に特化したヨガの指導や整体などを行ってきました。
自分自身、そして、生徒さんたちが身体作りのなかで少しずつよりよくなってきた変化を感じる中で、ひとりでも多くの女性が、より健康によりいきいきと生きていくきっかけを提供し、広げていきたいと思うようになりました。
そんな中、会社から女性のためのヨガ協会を作って、より広く活動していってみたらどうか、という話があり、2015年に設立する運びになりました。
2017年からは毎年6月にYOGAWOMANという女性のためのヨガやセルフケアクラスを行うイベントを開催していて、女性のためのヨガ協会が中心となって運営しています。
ここるね:
そうでしたか。では、元々、仁平さん自身がヨガを始めたきっかけはどんなだったんですか?
仁平さん:
私は10代後半頃からひどい生理痛やPMS(生理前症候群)に悩まされていて、社会人になってからは鎮痛薬が手放せない状態でした。
なんとか、不調を改善したくて、様々な運動や整体などを試してみる日々出会ったのがヨガです。身体作りを始めてから、痛みや不調がなくなり、薬いらずになりました。
もちろん、不調の原因は様々で個人差があるので、誰もがヨガや整体でよくなるとはいいきれませんが、わたしにとってはとても感動的な出来事でした。
ここるね:
仁平さんの場合は、ヨガが生理痛によかったのは、なぜだったんですか?
仁平さん:
生理痛の原因は色々考えられますが、特にりきみのない姿勢になったことが一番だったと思います。
結果、内臓を圧迫するようなことがなくなるので血流もよくなり、呼吸が深まって心身ともにリラックスできるようになりました。
心身の緊張は自律神経やホルモンバランスにも影響が大きいですが、呼吸が深まるとそういった身体のリズムの乱れを整えてくれることにもつながります。
ここるね:
生理痛をお持ちの方にはどんなアドバイスをされているんですか?
仁平さん:
生理中は基本的に激しい運動はしないほうがよいですが、血流の悪さから生理痛が重くなることもあるので、身体に負担のない範囲でのワークやケア、そして姿勢の指導をしています。
身体を冷やすことや、食べ物も生理痛には影響が大きいので生活についてのアドバイスをすることもあります。
時々「鎮痛剤やピルについてはどう思うか?」と聞かれるんですが、救急車で運ばれるほどの生理痛をお持ちの方もいらっしゃいますし、生理のリズムがうまく作れない方もいます。強い不調に耐えながら生活するのはとてもつらいものですし、薬によって痛みを緩和したり、リズムを作るのはひとつの方法だと思います。
ただ、本人が薬はできるだけ服薬せずに生活したいと思っているならば、医師に相談しながら徐々に減らしていくこともできるでしょうし、身体作りをしていくことで増える選択肢があることは伝えています。
ここるね:
なるほどですね。生理痛ではなくても、一般的に、姿勢についてアドバイスしていただけることってありますか?
仁平さん:
そうですね、例えば、デスクワークをしている方の座り方とか。
「姿勢を良くしよう」として、グッと胸を張るようにすると、背中や腰周りの外側の筋肉を使いすぎてしまいます。
その一方で、背中や腰が丸くなった座り方も良くないです。
どちらもやってみると深い呼吸がしにくいです。
ここるね:
そうなんですか!なるほど。どうすればいいんですか?
仁平さん:
おしりをゆすってみましょう。ゴリゴリとあたるのが坐骨という骨です。
坐骨を立てるように座りましょう。
肛門の5ミリほど前の位置から頭頂(耳の付け根の延長線上)まで1本の糸で釣られるイメージで、自然な位置にすると、腰が反りすぎず、まるまらず、背骨がやさしいS字を描きやすくなります。椅子に座っている姿勢はやさしいS字一番呼吸がしやすいはずです。背骨周りをゆるめるのは自律神経にも影響が大きいので日々気をつけたいですね。
ここるね:
そうなんですね。男女ともに、ですか?
仁平さん:
はい、男女ともに、です。中でも女性は骨盤が男性に比べて広い構造になっているので座位の姿勢がよくないと骨盤周辺に負荷が大きくなるので、意識してみてほしいです。
(つづく)
(編集室後記)
この《前編》では、「女性のためのヨガ協会」さんや仁平さんの活動内容と、仁平さんが持っていらっしゃる、豊富な経験と体系的な知識をご紹介する内容となりました。
《後編》では、仁平さんがどのようなことに価値を置いていらっしゃるのか、などといった点に迫りたいと思います。
お楽しみに!
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